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クリニック開業の戸建て、賃貸のメリット、デメリットは?

クリニック開業の戸建て、賃貸のメリット、デメリットは?

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クリニック開業にあたってまず悩むことのひとつが、物件の種類でしょう。大きく分けると戸建てと賃貸の2タイプありますが、それぞれにメリット、デメリットがあります。では、具体的にはどんなメリット、デメリットがあるのでしょうか? 早速みていきましょう。

戸建てVS賃貸のメリット、デメリット

まずは、大まかなメリット、デメリットを比較しましょう。

メリットデメリット
戸建て(不動産購入)・外観および内装をすべて自由に設計できる
・改修や改築も可能
・将来的に自分の資産になる
・駐車場を確保しやすい
・看板を大きく出せるため視認性が高い
・建物の維持管理や修繕の費用が発生する
・土地建物の維持管理の手間がかかる。打ち合わせや立ち合いも多くなる
・簡単に移転や撤退することができない
・固定資産税がかかる
・都市計画税がかかる
賃貸(テナント開業)・初期費用が少なくて済む
・外壁や共用部の維持管理の手間がかからない
・撤退や移転が比較的安易
・建物内に他にどんなテナントが入るかわからない
・共益費がかかる
・思い通りに改修できない
・自分の資産にならない
・駐車場がない場合がある
・2階以上の場合など視認性が低い

「価格」「ランニングコスト」「内装の自由度」「将来的価値」「宣伝のしやすさ」「近隣トラブルの可能性」などすべての項目をチェックすれば、どちらが自分にとって理想的であるかが見えてきやすくなるでしょう。

賃貸の注意点

続いては、テナント開業の場合の注意点をみていきましょう。

1家賃の目安は?

まず、賃料関する注意点としては、「医業収入に対して高すぎないか?」ということが挙げられます。賃料の適正値は、医業収入の6~8%と言われています。たとえが、医業収入が月額にして300万円であれば、18~24万円が適正ということになります。

2同じビル内のテナントとしてふさわしくない業種は?

当たり前ですが、クリニックが入居しているビル内にいかがわしい雰囲気の店が多ければ、ビル自体に近づきたくないと思う患者は多いでしょう。キャバクラや消費者金融を筆頭に、クリニックのイメージにそぐわない業種の店舗が入居していた場合、そのビルでの開業は避けたほうが無難でしょう。

また、学習塾をはじめ若年層が連日利用する施設が入っているビルの場合、「エレベーターや階段がいつも騒々しい」などの理由で患者の足が遠のくことも考えられます。

3医療モールの場合の注意点は?

医療モールであれば、同一フロア内はクリニックのみとなるため、物件の雰囲気に関してはマイナスとなる要素は少ないでしょう。ただし、周りが全部クリニックということは、常にライバルに囲まれているようなもの。場合によっては患者の奪い合いとなることもあるかもしれません。

4看板が出せない場合がある

戸建て開業の場合、土地や建物は自院のものなので自由に看板を出すことができますが、テナントの場合、市町村の条例やビル独自のルールによって、看板を出すことを制限されている場合があります。ビル1階への入居であれば、通行人からも視認されやすいぶんまだいいですが、2階以上であれば視認されにくくなるので注意が必要です。

5内装、設備に関してチェックすべきポイントは?

導入予定の医療機器を思い浮かべてみて十分なスペースがあると思っても、将来的には事足りなくなる可能性があります。経営が軌道に乗った場合、どんな医療機器を導入する可能性があるかまで考えながら、電気の容量などもチェックしていきましょう。

テナント開業と戸建て開業のランニングコスト比較

続いては、テナント開業と戸建て開業のランニングコストを比較してみます。シミュレーションにおける条件は以下の通りです。

支出項目5年後10年後15年後20年後25年後30年後
戸建て銀行返済23,16223,16223,16223.16200
修繕費02,50002,50002,500
固定資産税5,7805,5255,2755,0154,7604,400
合計28,94231,18728,43730,6774,7606,900
累計(①)28,94260,12988,566119,243124,003130,903
テナント賃料24,00024,00023,92823,92823,31023,210
共益費2,4002,4002,4002,4002,4002,400
更新料400400399399398398
合計26,80026,80026,72726,72726,10826,108
累計(②)26,80053,60080,327107,054133,162159,270
差額① ―②2,1426,5298,23912,189▲9,159▲28,367

シミュレーションの結果、クリニックを20年以上続ける場合は、ランニングコスト的には戸建てのほうがお得ということがわかりました。また、借入金の返済が終わった20年目以降に閉院する場合、資産価値のある土地を所有した状態ということになります。ただし、借入金の返済が終わらないうちに、クリニックの営業を継続できなくなる可能性も無きにしも非ずでしょう。

少ない資金で戸建て開業を実現できる「建て貸し」とは?

戸建て開業に憧れはあるものの、資産を用意するのは難しそうだという場合は、「建て貸し」という手もあります。「建て貸し」とは、土地のオーナーが建物の建設までおこなったうえで賃貸契約すること。建設する建物には賃借人の希望も取り入れられるため、「オーダーメイド賃貸」とも呼ばれています。

ただし、建築費が月々の賃料に上乗せされて分割で払っていくことになるので注意が必要。その点を理解したうえで、初期費用を抑えるために利用するのがいいでしょう。

承継開業でも初期費用を抑えられる

初期費用を抑えるためのその他の方法としては、承継開業が挙げられます。建築から年数が経っている物件であれば、修繕費がかかるため結果的に高くつく場合もありますが、「とにかく初期費用を抑えたい」という場合には、承継という選択肢に目を向けてみるのもいいかもしれませんね。

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